純米@大吟醸

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フライトゥンド ラビットが解散していた

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 昨夜、何気なく彼らの音楽を聴きたくなって、そういえば新しいアルバムが出ているかなと思って調べて衝撃を受けた。ボーカルが亡くなっていた。

 フライトゥンド ラビット(Frightened Rabbit)を知ったのは十年前くらい。同じスコットランドのビッフィ クライロ(Biffy Clyro)のメンバーが当時よく聴いていると言っていて興味をもった。

 ゴリゴリロックなビッフィ クライロとは違い、朗らかなボーカルに優しく希望に満ちたメロディだった。ぼんやりとした春霞の朝や晴天下のキラキラ光る雪景色。彼らの曲を聴いていると、いつもそんな景色が頭に浮かんできた。

 私は2010年のザ ウィンター オブ ミックスド ドリンクス(The Winter of Mixed Drinks)と2013年のペデストリアン ヴァース(Pedestrian Verse)をよく聴いた。一番好きなのは最初にYoutubeを貼り付けたフットシューター(Footshooter)で、それはもう何度も何度も何十回もリピートにして聴いた。この“繰り返し聴く”という行為はポジティブなものではないらしい。昔、坂本美雨さんが母親、つまるところは矢野顕子さんに「やめなさいよ」と言われたと話すのを聞いたことがある。

 あとはザ ウッドパイル(The Woodpile)とザ レスル(The Wrestle)。私はこのバンドをライブで観たことがない。観たかったな。海外のライブ動画を探ってみたら、イギリスだけでなくアメリカでも結構ライブをしていたみたい。日本にも来たのかな。海外バンドにとって、日本はつらい場所だと思う。だってルックス重視。いい曲といい演奏で認められていても、彼らのようなぽっちゃり、普通の男性の服装、ヒゲという見た目だと受け入れられる確率が低い感じがしてる。だって、当時買った彼らのCDはむちゃくちゃ高かった。取っておけばよかったな。

 彼らのことを書こうと思って、再び聴いた。ボーカルがなくなってバンドは解散。もう彼らから新しい音楽は出てこないし、生で歌う現場に赴くこともできない。二年以上前のことなのに気づけなかった余裕がない自分も好きじゃない。常にもっと広い視野でいないと、大切なことを見逃してしまう。まずはこうして残った音源を、大事に大事に聴いていこうと思ってる。

(悲鳴)Spotifyの埋め込みがうまくいかない。すごく変な表示になるからめんどくさくなった。