純米@大吟醸

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大名のお姫様、超盛り髪の飾りがわからない

 暴れん坊将軍4を観ていたら、大名のお姫様が出てきておおっとなった。あれもこれもと乗せた重そうな頭。そして、初めて気づいた。両耳の後ろ辺りから垂れた黒い物が髪ではなかったことに。

お姫様の肩に垂れた“房”

daiginjo edo young lady hair style 1
 この房!!
 地毛だと思ってた!だけど、昔の粗いテレビ画像でもわかる人工の糸。リリアン、でしたっけ?手芸道具のサラサラした糸。これをツインテールくらいの太さの束にして2本垂らしているみたいだった。

 調べると、この房は『愛嬌毛』『いたずら毛』『しけ』と呼ばれるらしい。ネットだけだと限界があって、正確なことはわからない。

盛り盛りの盛り髪

 それにしても、どうしてこんなに盛っちゃってるんだろう。武士の娘だよね?これではまるで成金のお嬢様。武家ってこんなに浮ついた人たちだったのかな。今回出てきたのは藤岡藩の娘。田舎大名だからセンスがいまいちな訳じゃないよね。

daiginjo edo young lady hair style 2

 飾りだけに色をつけてみた。こんなにもう盛り盛り。そして、やっぱりすべての飾りの名称がわからない。調べてみて、今これか?と思ったことをメモしておく。

この房:リリアンの糸みたいな物を束にしている。『愛嬌毛』『いたずら毛』『しけ』と呼ばれるらしい。

かんざし:向かって左に刺されたかんざし1本。簪って漢字難しい。金のメッキなのかな。吉原の女郎さん達もだけど、これが上手に長時間刺さり続けてたっぽいことがすごい。お手伝いさんとかが落ちないように始終ケアしてくれてたのかな?

花のくし:ぶっといヘッドバンド風と書いたけど、ぶっといカチューシャの方が良かったかも。造花がふんだんについてて、よく見るとお祝いなんかの花輪みたい。これが

巨大な帯布リボン:土台を作るために結ってるんだよね?時代劇では控えめな白い布がチラ見えしてるやつ。これが派手で良さそうな布地に変わってて、でっかいリボンみたいにして見せている。キティもレディガガもびっくりの主張っぷり。

銀のシャリシャリ:七五三の七歳でつけたな〜。テンション上がるんだよね。銀色の細長いプレートが付いていて、揺れて光る飾り。『びらびら簪』『姫挿し』というのかな。

というように、本当にまったく名称がわからないw 

どうして盛るんだろ

daiginjo edo young lady hair style 3

 お姫様はこんな感じだった。

 いつもは男の新さんの着物に注目してる私からすると、女性は派手。すごく派手。新さんは、着物の柄も入れて多くて3色。なのに、この女性は着物だけで10色くらい使ってるからね。

 お化粧もこんなんだったのかな?口紅真っ赤なの。目はマスカラがなくてもアイラインで目力あったな。目にライトの白い球体がきれい映ってたからかな。昔のテレビ番組、ちゃんとしてる。それも目力を生んでると思う。

 でもね、わかったわ。そりゃ盛るよ。だって、こういうお召し物のお姫様は嫁入り前の15歳くらいだもの。見た目がどうのもなく決められた相手と結婚するんだし、モテメイクを考える必要なし。引き算なんてそっちのけ。赤いリップに憧れるし、あれもこれもしたいお年頃だしね。

 とりあえず、すごくなで肩…。私が江戸時代にいたら、ものすごくモテなかっただろうなと寂しく思う。