純米@大吟醸

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壮絶とあっけなさの差が激しすぎた親知らず抜歯

 コロナで我慢すること3カ月。しびれを切らして歯医者に行ってきた。それで思い出したよ。私が親知らず4本を抜歯した時のことを。

なぜ抜くことに?

 私の親知らずは4本、横向きに埋まっていることがレントゲンで確認できていた。それら4本は超スローペースで生えてこようとしていて、歯全体が前に押されてる感じがあったから、親知らずが虫歯になったり歯並びが乱れる前に抜きましょうということになったのです。

いつもの歯医者さんで

 親知らずの抜歯は、麻酔する→麻酔が効くの待つ→歯茎を切る→歯にかぶってる骨を少し削る→大格闘し親知らずを掘り出す→親知らず救出(たいてい2つに割れている)→歯茎を縫う→少し置いたら抜糸、で終了。先生もだろうけど、口を開けっ放しで工事されるこちらもかなり体力を使いました。

 その後、フリースタイルで血は流れ、ご飯を食べる気にはならず、寝て起きると枕に血がついているという日常に。ちなみに、歯茎を削ってるので顔が腫れる。特に下顎。歯茎といえど折れた爪程度しか削っていないのに顔が四角になった。整形で顎を削る人はどれくらい腫れるんだろうなと妄想したな〜。腫れが引くまでの数週間はマスク生活です。

 これを3本繰り返しました。

そのうち一本は惨事に

 確か3本目。体力を要する親知らず抜歯にも慣れ、余裕で構えていた私に人生初の悲劇が訪れます。抜歯も終盤に入っていたところで、何かが触れた感覚があった。

 つい「あっ」と言うと先生が「感じた?」

 その瞬間、一気に血の気が引き極度の貧血状態になった。私たぶん血管迷走神経反射です。

 「先生、あと少しで吐きます」

 縫われながら必死で告げる私。先生も一生懸命縫ってくれて、危ないところで終了になり、頭を下げてくれた。少し寝てれば治るとはいえ結構最悪な経験だった。

最後の1本は大学病院で

 「角度がちょっと前の歯を傷つけてしまいそうなので」。自分の技術では危ないかもと大学病院を紹介していただき、水道橋付近の有名な所に行きました。

 そこでビックリ!

 まず、椅子がリクライニングしない。新幹線の座席のデフォルトくらいの角度の座る椅子。

 次に、麻酔。感覚的にはぶっ刺されて1秒で効いて抜歯準備OKになった。

 そして、先生。抜歯に5秒かからなかった。しかもメスなし、レーザーの骨削るやつなし。普通にきゅぽって抜いた。はい、終わり〜と先生。助士さんいたかな〜。それで私は

 えっ、マジっすか?

 今までの3本はそれぞれ1時間以上格闘してたんだけどなんでなの!さらに口の中に血もほとんど出てないんだけど!と自分が少し混乱した。

 だって、新幹線の椅子に座ってから、おしゃべりを合わせても5分経ってない。ここに来るまでにはただ待ったり、レントゲンやら体調チェック?みたいなもののためにビルの中を上がったり下がったりして2時間は経ってたのに。

 時間配分おかしいから!

 当然、術後の腫れなどとは無縁で、ごく普通に日常を過ごせた。

 そのことをいつもの歯医者さんの先生に報告。大学病院の先生はこの先生の先輩らしく、「上手でしょ〜。毎日何本もやっかいな親知らず抜いてるからね〜。あはは〜」って。

 紹介状がないと行けないし、いろんな検査をするから少し高かった気もするけど、他の3本もあれで抜きたかった。クオリティ オブ ライブが全然違うのです。