17：大阪城ホールの思い出

お城の横にコンサートホール
ギターマニアのおじさんファン
Paradise Valley

　久しぶりに大阪城に行った理由はジョンメイヤー。大阪城ホールでライブがあった。

　自分たちがライブをする場所にお城がある。外国人だったらワオってなるんじゃないかな。だって日本人の私でもワーとなるんだから。何気に日本を知るジョンがそんな風に喜んだかは知らないけれど。

　大阪城ホールでライブを観たのは、現時点でこの時一度だけ。この日は着席タイプだったから、室内一面に椅子が並んでいる様子が目に入るとオーっとなった。ステージに対して、座席が横長に広がるレイアウト。ライブはたいてい縦長だから。私たちの席は、前から数列だった気がする。ジョンのコンサートは比較的いつも前の方で観られる。私はたぶん、日本のジョンメイヤーファン古株ランキング（そんなのない）一桁。一番最初に来日した時からそう思ってる。

　でもその後、日本でジョンの人気が出てからは、関係者席がどんどん広くなっていった記憶がある（笑）彼はものすごいソングライターでシンガーで、二十代の頃のライブでは黄色い声援が飛び交っていた。なのに、日本のライブでは主な客層がギターマニアのおじさん。曲を聴くというより、彼のギターテクニックを見逃すまいと指ばかり見てる。なんだかなんだか。そんなだから関係者にたくさんチケットを融通しているんだろうなと思っていた。

　ジョン本人にそんなことは関係なく、いつでもどこでも素晴らしいチームを率いて、素晴らしい演奏を披露してくれる。喉の腫瘍の手術をした後、少しボーカルが変わった気がしたけれど、それはそれでいいと思う。この頃には一時顕著だったポップ路線が影を潜め、やっぱりブルースが好きと渋い曲満載になっていた。年も取ったし、自分を取り巻く環境の変化もあるのだろう。若い頃はLAでブイブイ言わせてたのに、確かBone & Raised辺りでモンタナに移住してたはず。はぁ、かっこいい。このホールの基本的な音の質は知らないけど、この日はとても音が良かった。 PAの技術？

　ボロボロのストラトキャスターがトレードマークなジョンだけど、フェンダーとは決別したらしい。そういえば、このライブの看板にもクロサワ楽器のマーティンギタープレゼンツと書いてある。Paradise Valleyのジャケ好きなんだよね。富豪が考えることはよくわからない。