46:ディズニーランド パリの思い出
フランスに行ってここに行く人はどのくらいいるのだろう。
パリにあまりいい印象をもてなかった私たちは、ギャグとしか言いようがない行動に出た。ディズニーランドがあるの?行っちゃう?千葉にある東京ディズニーリゾートにすぐ行ける場所から来た人の言葉とは考えがたい。私は特別ディズニーファンではないのだけど、一緒にいた子が行きたいと言うから行くことになった。
在来線でお菓子ちょうだい
存在すら知らなかったフランスのディズニーランド。なんとここのディズニーは千葉にあるくせに東京を名乗っている東京ディズニーランドと同じく、パリにないのにパリを名乗っていた。そして、東京と同じように郊外に向かう電車に乗って行く。
だけど、パリの駅でも電車の中でも京葉線で見るような舞い上がった誰が見てもディズニーに行くぞ客が見当たらない。人気ないのかな?それとも東京が異常なのか。
そんなことを思っていた時だった。
「ねぇ、そのクッキーくれない?」
フランス人のブロンドちゃんに突然言われた。
たぶん中学生くらい。友達らしき女の子と二人でどこかに行くのか帰るか。子供のくせにナチュラル ボーン エロティックな雰囲気をまとっているのが悔しい、私が考えるいかにもフランス人の子供だった。
髪を日本の女子みたいにキチっとセットしていないのがいい。ベッドから出たまんま、風に吹かれるまま。そんな抜け感作りを無意識のうちに習得している。それが髪質と気候のせいなのは年を取った今は知っているけれど、当時は不思議でたまらなかった。そういうエロい子供が年相応なピンクのマフラーなんかをしてるのが、またとてもいい。
そんなかわいい子達ではあったのだけど、私が手に持っていた王子のクッキーを指差されて欲しがられて、私はこう思うしかなかった。
「えっ、なんで?」
海外では物乞いの方を結構見るけれど、この子たちはどう見ても違う。それに、フランスでは「見ず知らずの人にもらった食べ物を食べてはダメ」とか教わらないのだろうかと思った。
だけど、私はNOと言えない日本人(笑)。すんなりあげた。親切にお友達のブルネットちゃんにもどうぞと勧める。
「メルシ〜♪」
メルシーじゃないから(笑)
もし日本の電車で歌舞伎揚げを食べてる人を見かけても、「ちょうだい」とは言わない。ローカル線意味わかんない。
王子のクッキー
その時食べていたクッキーの絵。パッケージに王子様が描いてあって、商品名がプリンシペみたいな感じだったから勝手にそう呼んでいた。また食べたいなと調べたら、同じメーカーのマリービスケットがアマゾンで売っていた。しかも箱売りのみ、一個買い不可(笑)圧巻の十八個セットをご開帳。森○とは違ってバターが少なく、サクサク軽いのが好み。
非常時用にもいいからと買ったけど、ボリボリ食べてしまいそう。コーヒーより紅茶に合いそうなシンプルな味はきっと飽きが来ない。この販売元さんにはぜひ王子のクッキーも仕入れてほしいなと思う。
大人なディズニーランド
きちんと調べるとかなりの規模らしいのだけど、そんな風には感じなかった。でも、言われてみれば…なこともいくつか。思っていたより人はいるのだけど、混んでいる様子は一切なし。「パリの人が子供を連れてのんびり遊びに来るんだな」と感じたのを覚えている。
当時は確か直前に東京ディズニーランドにも行っていた。そんな私が感じたパリのディズニーランドの違いは以下のとおり
- お城:シンボルのお城が眠れる森の美女のお城だった。シンデレラよりずっと低くてピンク色貴重のタイプ。これはこれでかわいかった
- アラジン:私が好きなアラジンのアトラクションがあった。けど内容をさっぱり覚えていないし、日記にはかわいいとしか書かれていない
- スペースマウンテン:日記から引用すると”日本とは比べ物にならないくらいすごい。回転した。テーマが月世界旅行というのもいい”だそう。月世界旅行といえばフランスのジョルジュ メリエスが監督した古典のサイレント映画があったけど、確かそんな感じだった
- 不思議の国のアリス:一番覚えているのはこれ。自分が小さいアリスになった気分になってさまよえる巨大迷路があった
- 自力で歩くタイプが多い:日本のような乗り物に乗って何かのアトラクションを巡るタイプよりも、歩いて見たり体験するタイプが多かった。そのおかげもあってせわしなくなくて、心の余裕があったように思う
- 日本のように大量のショップやレストランがあった記憶がない
- 園内は静かでファミリー多し
- 閉園が16時くらい(冬場)だったと思う。がっついていないところがいいなと思った
- 日本人というか外国人観光客には会わなかった気がする
こんな感じ。
今のサイトを見たらだいぶ変わっているようで、東京もそうだったようにリゾート化していた。日本人も行くようになったのかな。
園内のお店で買った上のポストカードが残っているのだけど、よく見ると眠れる森の美女のお城にティンカーベルが飛んでいて変。鳥はシンデレラのドレスを着せてくれた鳥だろうか。人種や生活環境を問はずどこに行っても子供に好かれているし、人気コンテンツであることはすごいなと思う。
今日の場所は、大吟醸トラベルマップの46番。